自己紹介

保護猫クロとの出会い

私は今、いわゆる猫の保護活動をしています。

生まれた頃から周りに猫がいる環境で育った私。10頭以上の猫の他に、バーニーズマウンテンドッグという大型犬、ハムスター、モモンガ、魚にエビと、様々な生き物と暮らしていました。

そうして見事なまでの動物大好きマンになった私でしたが、動物業界に就職するという考えは、当時思い浮かびもしませんでした。

大学を卒業後、苦労の末に入社した人材会社。

そこに勤め始めて半年が経とうとしていた頃、私のその後の運命を大きく変えることとなった、1匹の黒猫との出会いがあったのです。

今回はそんな私と黒猫との、出会いのお話を綴らせていただきます。

始まりは1本の電話から

ある日の仕事中、同僚から切羽詰まった電話がありました。

「家の前で猫ちゃんが倒れてる!車に轢かれたのか、後ろ足をひきずっている!」

仕事を終えた私は、急いで帰宅しました。

同僚に連れられ、外でうずくまりこちらを見て鳴いている小さな黒い影を見つけた時、気付いたら彼を抱っこして家に連れて帰っていました。

ひとまず簡易的な手当てをし、お風呂に入れてご飯を食べさせ、そうしてようやく冷静になって今後のことについて考え始めました。

正直、彼のことを保護するべきかとても悩みました。

猫との暮らしの経験はありましたが、下半身が動いてない様子から、おそらくこれから先彼を介護し続ける必要があり、それがきっととても大変であろうこと、社会人1年目かつ重労働の職場で心身共に疲弊しているなか、彼を責任持って育てあげられるのか、そんな余裕はあるのか…

そうして色々考え抜いて、その時出した答えが、元いた場所にその猫を置いてくることでした。

保健所に連れて行ってもすぐに処分されてしまう、だったら自然の流れに任せようと当時の私は考えたのです。しかしそれは今思うと、責任から逃げた人間の動物の遺棄となんら変わりなかったのです。

翌日、意を決して彼に別れを告げ、彼のことは忘れようと無理やり感情を押し殺しました。たしか3日間ほどだったと思います。

その間はどうしても彼のことが気になり、心がモヤモヤしたまま生きた心地がしませんでした。

彼は保護する前よく用水路にいました。 そして、その日は天気が悪く雨がポツポツと降り始めました。仕事中の私は嫌な予感がしました。

そこは雨が降る子猫の体などたやすく呑み込むほど水位が上がります。

ましてや彼はジャンプができないためその用水路からの自力の脱出は不可能でした。

仕事を終えた頃には雨がますます勢いを増していました。私は急いで帰宅し、彼のことを必死で探しました。水位は私の膝下程まで上がっていました。

凄惨な光景が頭をよぎる中、それでも周囲をくまなく探しました。そして、比較的水位が低い場所に黒い影を見つけました。

奇跡は、起きました。

彼がお腹を濡らしながらジッとそこに蹲っていたのです。

心の底から喜びと感謝、生きていてくれたことへの感謝、そして自分の不甲斐なさ、過去の自分の愚かな選択を心から、本当に心から悔やみました。

そうしてその時私は決断したのです。この小さな黒い猫「クロ」を必ず幸せにすると。

当時作成したクロの成長記録動画をご紹介します。

 

下半身が麻痺して動かせないクロは自力で排泄ができないため、当時は同僚と2人体勢でおむつの交換やシャンプーを最低2日に1回行っていました。

クロを保護してすぐ動物病院に連れて行ったところ、獣医師の先生からは長くはもたないだろうと言われていました。例え短い命だったとしても、今この時間は幸せでいてほしいという想いで、毎日お世話をしていました。

そんな彼も、なんと今では4歳に!本当に奇跡です!

じつはその後、見事にクロにぞっこんとなった私と同僚でクロの親権争い(ケンカ)になるのですが、それはまたいつか機会があれば。

これが私とクロの出会いのエピソード、そして私の保護活動の始まりです。

次回は、わたしの夢である「世界平和」についてお話したいと思います。

ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました!